お菓子のモデルとして有名なモンブラン(イタリア語ではMonte Bianco)ですが、多くの日本人はフランスの山として認識しています。ところがイタリアでは分水嶺を境に、北側はフランス領、南側はイタリア領、つまり半分はフランスのもので半分はイタリアのものだと認識されています。
実は日本でいう千島列島と同じように、モンブランに関しては2つの国境があります。イタリアに有利な国境を採用しているのはほぼイタリアのみで、フランスを初めその他のほとんどの国はフランス有利の国境を支持しているようです。(英語でも、日本語でもモンブランというぐらいですからね)
イタリアでは1860年にNapoleone IIIとVittorio Emanuele II がイタリア有利の国境で合意した文書がある、と主張していますが残念ながら第二次世界大戦のゴタゴタで焼失してしまったようで、真偽のほどは定かではありません。フランスは戦勝国でもあり、またイタリアと違い、宣伝の上手い国ですので(なんてったってリナシメントをルネッサンスという名前で世界に普及させた国ですから)実質上モンブランはフランスのものとなっています。
でも、EUの中でのことで竹島、尖閣等に比べるとなんかほのぼのとしていいな、というのが正直な感想です。